新刊

事例で学ぶ障がいのある人の意思決定支援

地域生活を支える成年後見活動

事例で学ぶ障がいのある人の意思決定支援

障がいのある人の意思決定を尊重した支援とはなにか、事例から考える。

著者 小澤 温
大石 剛一郎
川崎市障がい者相談支援専門員協会
ジャンル 法律 > 民事法 > 実務書
出版年月日 2017/03/10
ISBN 9784877986704
判型・ページ数 A5・160ページ
定価 本体2,000円+税
在庫 在庫あり

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 2014年にわが国も批准した障害者権利条約や2016年開始される意思決定支援ガイドライン等、新しい理念や法制度のもとで,障がいのある人の意思決定支援が重視されている。一方で、2016年に成年後見制度利用促進法が成立し、障害者権利条約12条と成年後見制度での包括的代理権等制度の課題の解決も求められている。このような現状で、制度改革とは別に障害者権利条約の理念を尊重した後見活動が重要といえる。

  しかし、成年後見人が選任され、施設に入れられたという批判も多く聞かれる。さらに、後見人による横領事件も散在する。このような中で、自己決定を尊重し、意思決定支援に重きをおいた、地域生活を維持していくための後見活動は可能といえる。 

 意思決定支援とそれを踏まえた成年後見活動が、障がいのある人の基本的人権の一つである「誰とどこで住むか」を保障していくための両輪になり得ることを、現場の実践のヒントとなるような事例・エビソードを中心に示しながら、そこから整理できる理論提示をもとに意思決定支援とは、意思決定支援を踏まえた成年後見活動とは何か、を示していきたい。

【執筆者】

小澤 温
平野光男
田中真由美
小嶋珠実
中古 翠
船井幸子
大場 幸
小嶋珠実
明石洋子
大石剛一郎

【目次(略)】
第1章 意思決定支援の状況と課題……小澤 温
● 意思決定支援の状況
● 障害者権利条約と意思決定支援──障害者権利条約第12 条の与える影響
● 意思決定支援の課題と今後に向けて

第2章 知的・発達障がいについての基礎知識……平野光男+田中真由美
● 知的障がい・発達障がいへの理解
● 知的障がい・発達障がい者のライフステージ
● 知的・発達障がい者の地域生活における意思決定支援

第3章 障害者相談支援事業と成年後見制度……小嶋珠実
● 障害者総合支援法とは
● 障害者相談支援事業
● 障害者相談支援事業所
● 相談支援専門員
● 川崎市障がい者相談支援専門員協会(KSA)

第4章 実際の事例から学ぶ
事例1 一人暮らしを希望するAさんの生活を支える補助人の役割……中古 翠
事例2 粗暴行為を示すBさんの地域生活を支援する関係機関の連携……平野光男
事例3 浪費傾向を示すCさんの日常生活を支える保佐人の役割……船井幸子
事例4 地域生活を望むDさんの施設退去に向けての補助人の役割……大場 幸
事例5 重度知的障がいがあり発語が困難なEさんの意思決定支援……小嶋珠実
事例6 自閉症であるわが子の意思を尊重した44年……明石洋子

第5章 誰が本人の意思を支援するのか……大石剛一郎
● 成年後見制度利用促進法について
● 成年後見活動と意思決定支援

はじめに

第1章 意思決定支援の状況と課題……小澤 温
● 意思決定支援の状況
1「 意思決定」と「意思決定支援」を考える
2「 意思決定支援」をめぐる政策の動向
● 障害者権利条約と意思決定支援──障害者権利条約第12 条の与える影響
1 障害者権利条約の特徴
2 文献に見る日本への影響
3 障害者権利条約批准へのあゆみ
4 障害者権利条約第12 条をめぐって
● 意思決定支援の課題と今後に向けて
1 意思決定支援の課題
2 意思決定支援ガイドラインをめぐって
3「 最善の利益」と支援について

第2章 知的・発達障がいについての基礎知識……平野光男+田中真由美
● 知的障がい・発達障がいへの理解
1 知的障がいへの理解
2 発達障がいへの理解
● 知的障がい・発達障がい者のライフステージ
《事例から》
(1)出生〜幼児期
(2)学齢期
(3)卒後〜現在─誰が本人の意思決定支援を担うのか
● 知的・発達障がい者の地域生活における意思決定支援

第3章 障害者相談支援事業と成年後見制度……小嶋珠実
● 障害者総合支援法とは
● 障害者相談支援事業
● 障害者相談支援事業所
1 障害者相談支援事業者の役割
2 基幹相談支援センター
● 相談支援専門員
● 川崎市障がい者相談支援専門員協会(KSA)
1 川崎障がい者相談支援専門員協会(KSA)の設立
2 法人後見の開始
3 KSA での成年後見活動の特徴

第4章 実際の事例から学ぶ
事例1 一人暮らしを希望するAさんの生活を支える補助人の役割……中古 翠
・ 事例の概要
(1)Aさんについて
(2)一人暮らし
・ 申立て〜審判の経過
(1)経緯
(2)申立て〜審判
・ 支援の具体例と現状
(1)一人暮らしを開始したAさんの日常生活
(2)Aさんの転職
・ まとめ
事例2 粗暴行為を示すBさんの地域生活を支援する関係機関の連携……平野光男
・ 事例の概要
・ 申立て〜審判の経過
・ 支援の具体例と現状
(1)BさんとKSA 担当者との関係の構築
(2)Bさんの帰宅について
(3)医療保護入院について
・ まとめ
事例3 浪費傾向を示すCさんの日常生活を支える保佐人の役割……船井幸子
・ 事例の概要
・ 申立て〜審判の経過
・ 支援の具体例と現状
(1)Cさんの浪費傾向
(2)Cさんの結婚
・まとめ
事例4 地域生活を望むDさんの施設退去に向けての補助人の役割……大場 幸
・ 事例の概要
(1)住まいのなくなったDさん
(2)相談支援専門員との出会い
・ 申立て〜審判の経過
・ 支援の具体例と現状
(1)D さんの地域で生活する権利をまもる
(2)想定されるリスクへの対応
・ まとめ
事例5 重度知的障がいがあり発語が困難なEさんの意思決定支援……小嶋珠実
・ 事例の概要
・ 申立て〜審判の経過
・ 支援の具体例と現状
(1)食事
(2)余暇の過ごし方
(3)グループホームでの過ごし方
(4)医療
・ まとめ
事例6 自閉症であるわが子の意思を尊重した44年……明石洋子
・ やまゆり園の殺傷事件から考えたこと──一人一人の命の重さと尊厳を大切にする共生社会の実現が再犯防止策!
・ 専門家から「ノーマライゼーション」を、当事者から「当事者性」を学ぶ──「障害者の権利宣言」(国連1975年)などの知識を得て、目から鱗が落ちた!
・ 親亡き後も「地域に生きる」を保障する、待望の法律が次々に制定された──「意思決定支援」で障がい者の尊厳、「自分らしく生きる」が可能に!
・「 思いを育て、思いに寄り沿う」子育て方針が、結果「意思決定支援」に──「意思決定支援」は「合理的配慮」をしてこそ可能になる!
・ 意思がわかりづらい人の意思決定支援の具体例として──問題行動について発想の転換をすることで、気がついた!
・ 成年後見と意思決定支援——専門家に期待すること

第5章 誰が本人の意思を支援するのか……大石剛一郎
● 成年後見制度利用促進法について
1 制定の理由・目的
2 基本理念
3 利用促進施策推進のための基本方針
4 必要な法制上の措置・財政上の措置の速やかな実行、施策実施状況の公表
5 基本計画・成年後見制度利用促進会議・成年後見制度利用促進委員会
6 地方公共団体の努力義務
7 参議院の附帯決議(自己決定権の尊重、成年後見人等の監督強化)
8 民法・家事事件手続法の改正
9 上記1〜8をふまえて利用促進法の制定
(および民法・家事事件手続法の改正)をどう考えるか
● 成年後見活動と意思決定支援
1 成年後見制度の現状と本人の意思の尊重
2 具体例
3「 意思決定支援」について
4 成年後見活動に求められる意思決定支援

参考文献・資料
おわりに

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